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除マンガンのメカニズム

除マンガンろ材(マンガン砂、フェロライトGC、フェロライトMC)は、ろ過砂(マンガン砂)、セラミックスG(フェロライトGC)、セラミックスS(フェロライトMC)を担体とし、これに特殊構造をもつ水和二酸化マンガン(MnO2・nH2O)を被覆させたものです。

  • フェロライトMC
  • マンガン砂

除マンガン反応
水中のマンガンを触媒で除去するための反応式は一般的に次のとおりです。

Mn2+  +  NaClO +  2H2O  →  2MnO2・H2O  +  NaCl  +  2H+

 これを除マンガンろ材の視点から見た反応を次図で説明いたします。
Mn2+を含む原水がMnO2・H2O表面に触れれば、Mn2+イオンがH+イオンとイオン交換します。

このイオン交換は交換基が有限であるので、やがてMn2+をキャッチする能力はなくなるはずですが、実際には永久的には除マンガン能力が保たれ、連続的に除マンガン反応が進行します。それは、次亜塩素酸ナトリウムの存在下で生じる酸化再生反応によって、接触面が元のMnO2・H2Oになるためです。これを自触媒反応と言います。

自触媒反応によってマンガンを連続的に酸化するため、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤だけで継続的に原水のマンガンを除去することができます。ただし原水中には、濁質や有機物などの還元性物質が含まれていますので、安定した処理水を得るためには、数年毎にろ材を交換する必要があります。

【参考文献】 高井雄、中西弘著 「用水の除鉄・除マンガン処理」

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